会場別人数調査 ― 2006/09/18 18:21
O物の会場係(バイトさん)の仕事の一つは、セッション毎の観客数のチェックである。L晶討論会については、これまで、セッション毎の観客数のチェックが行われていた形跡がなかった。が、今年は、目出度く会場係の人が観客数のチェックをしてくれていた。区切りがそれなりに細かいようなので、プログラムとあわせて、どの分野に人気があるのかが、かなりはっきりできると思う。ただ、私が人数チェックをのぞいた会場では、個人的にやっていた人数チェックと微妙に食い違いがあり、全会場数の総数を眺めながら、場合によったら補正する必要があるかもしれない。でも、とにかく、どの会場にどの程度人がいたのかが分かることは、現地担当者としては、大変に有り難いことで、これは、来年度以降も引き継ぎたいと思っている。
企業からの参加者数 ― 2006/09/18 18:27
企業の人の講演数がここ何年かは1割程度以下(今年はまだ数えていない。少し多いかもしれない)であるにもかかわらず、企業からの参加社の割合は、1割以上はいるような印象がある(実は、これについても、どうやら統計がない。少なくとも事前登録と当日参加の会員については、所属がどこかは調べうるので(ただし、個人情報保護法との兼ね合いで実際にできるかは微妙かもしれないけれど)本来は数字を出して議論しなければならないのだけれど)。
というわけで、顔見知りの企業の人をつかまえて、元学生さんなのをいいことに、問いつめてみた。
「何で発表しないのにL晶討論会に来るの?」
「いろいろと情報を仕入れに」
「だって、企業の発表はすごく少なくなっていて、そんなに情報は転がっていないんじゃない?」
「いえ、学生さんの発表でも、ネタになるようなこともありますし」
「つーことは、自分のところの情報は出さないままで、他からの情報は、拾ってくるという根性なんだ。最近、日本の企業は口を開くと、技術が盗まれるというけれど、自分達もやっていることは同じじゃないか」
「……」
……………
というわけで、顔見知りの企業の人をつかまえて、元学生さんなのをいいことに、問いつめてみた。
「何で発表しないのにL晶討論会に来るの?」
「いろいろと情報を仕入れに」
「だって、企業の発表はすごく少なくなっていて、そんなに情報は転がっていないんじゃない?」
「いえ、学生さんの発表でも、ネタになるようなこともありますし」
「つーことは、自分のところの情報は出さないままで、他からの情報は、拾ってくるという根性なんだ。最近、日本の企業は口を開くと、技術が盗まれるというけれど、自分達もやっていることは同じじゃないか」
「……」
……………
方向性 ― 2006/09/18 18:33
カムバックカンパニー!運動について、複数の方から、企業が来るかは経済的な原理に基づいていて、それが満たされない以上、あまり望みはなく、それよりは、もっとアカデミックな方に注力すべきではないかとのご意見を頂いた。
まあ、正論である。そして、アカデミックの方向性を無くすつもりはない。とはいえ、二つの視点からアカデミックのみを目指す方向性はあり得ないだろうと思っている。
1番目は、企業からの参加者が減ったとは言え、L晶討論会に参加する人の主な興味は現状では、応用がらみにあること。たとえば、2日目の午前は、B子配向セッションが一番人が入っていたけれど、これは、ここのセッションのみが応用がらみの話が入っていたため。逆に言えば、応用がらみの話がなくなると、L晶討論会の参加者は現在の半分程度になる可能性があるのだろうと思う。これが適正規模なのかもしれないが、シュリンクさせるとしても、ソフトランディングが必要であろう。
2番目は、L晶研究、もっと言えば物性・物質がらみの研究は応用と切り離せなくなっていると思っていること。例えば、L晶の界面がらみの問題にしても、基礎科学としても成立するけれども、それが共通関心事項となるのは、応用上も重要だからであって、そうでなかったら、もっと細々とした趣味の研究でしかなかったであろうと思う。また、反K誘電性L晶にしても、K誘電性L晶の応用可能性が指摘された結果、非常に多くの分子が合成されたからこそ発見されたものであり、そこからはじまった一連の物理的な話は、K誘電性L晶の応用の話がなかったら、今のような形にはなっていないと思う。よーするに、人が作ったものを扱う科学は、応用とは切り離せない側面を強く持っているのである。
とはいえ、もちろん、アカデミックな方向性を排除するつもりはない。それは、誰かが引っ張ってくれればいいことで、肝心なことはL晶討論会における多様性を確保することだと思う。あと、学会は手段であって目的ではないことをきちんと認識しておくこと。
まあ、正論である。そして、アカデミックの方向性を無くすつもりはない。とはいえ、二つの視点からアカデミックのみを目指す方向性はあり得ないだろうと思っている。
1番目は、企業からの参加者が減ったとは言え、L晶討論会に参加する人の主な興味は現状では、応用がらみにあること。たとえば、2日目の午前は、B子配向セッションが一番人が入っていたけれど、これは、ここのセッションのみが応用がらみの話が入っていたため。逆に言えば、応用がらみの話がなくなると、L晶討論会の参加者は現在の半分程度になる可能性があるのだろうと思う。これが適正規模なのかもしれないが、シュリンクさせるとしても、ソフトランディングが必要であろう。
2番目は、L晶研究、もっと言えば物性・物質がらみの研究は応用と切り離せなくなっていると思っていること。例えば、L晶の界面がらみの問題にしても、基礎科学としても成立するけれども、それが共通関心事項となるのは、応用上も重要だからであって、そうでなかったら、もっと細々とした趣味の研究でしかなかったであろうと思う。また、反K誘電性L晶にしても、K誘電性L晶の応用可能性が指摘された結果、非常に多くの分子が合成されたからこそ発見されたものであり、そこからはじまった一連の物理的な話は、K誘電性L晶の応用の話がなかったら、今のような形にはなっていないと思う。よーするに、人が作ったものを扱う科学は、応用とは切り離せない側面を強く持っているのである。
とはいえ、もちろん、アカデミックな方向性を排除するつもりはない。それは、誰かが引っ張ってくれればいいことで、肝心なことはL晶討論会における多様性を確保することだと思う。あと、学会は手段であって目的ではないことをきちんと認識しておくこと。
来年度の電子申込 ― 2006/09/18 18:44
L晶討論会の会場でM武先生から「来年のL晶討論会の申込は今年と同じシステムでいいですか」と声をお掛け頂いた。もちろん、二つ返事で「今年と同じで、どうぞ、よろしくお願いいたします」とお答えした次第である。
でんわやさんがコメント下さったようにL晶討論会の引き受け手を確保するためには、特殊技能を要するような作業は現地委員会の仕事とはしない方向性で進めておかなければならない。
そのために外注が必要になるのなら、それは必要経費として計上するしかないと思う。確かに、技能があれば只でできることに10万なり20万なりのお金が必要になれば、それだけで、1人あたり数百円に相当するので、参加登録料を安くするためには、自前でやってしまう誘惑が存在するのだけれど、それは、結局のところ自己満足で組織に対しては、むしろ、災いを残す行為であるのかもしれない。自戒を込めて…
でんわやさんがコメント下さったようにL晶討論会の引き受け手を確保するためには、特殊技能を要するような作業は現地委員会の仕事とはしない方向性で進めておかなければならない。
そのために外注が必要になるのなら、それは必要経費として計上するしかないと思う。確かに、技能があれば只でできることに10万なり20万なりのお金が必要になれば、それだけで、1人あたり数百円に相当するので、参加登録料を安くするためには、自前でやってしまう誘惑が存在するのだけれど、それは、結局のところ自己満足で組織に対しては、むしろ、災いを残す行為であるのかもしれない。自戒を込めて…
企業セッションは成立するか ― 2006/09/18 18:54
日本K学会では昨年あたりから、企業の人が立案するセッションを作っていて、企業の人が結構参加して、そのついでにK学会に入るらしい。同様のセッションをL晶討論会でやることは現実的かどうか。また、やるとしたら、立案は誰にお願いすればよいのだろうか。
はやりとすたり ― 2006/09/18 18:57
F田先生が、昔の仕事に関して、新たな解釈を発表されていた。その問題は、まだまだ未解決なことが多く、国際L晶会議では、まだ関連する発表が行われているけれども、L晶討論会では、もはやあんまり関連する発表は行われていない印象がある。
科学というのは、知識が確立して進んでいくような印象もあるけれども、現実の立場にいると、知識が確立して進んでいくと言うよりは、手詰まりになって、他の流行がはじまって、他の分野に移っていく(で、その分野でそれなりに新しい知見が得られる)ことの方が多いような印象がある。
で、その中でF田先生の発表は、個人的にツボにはまっていた。思わず、「そうですよね、まだまだ分からないことあるし、やるべきことありますよね」と思っていたのだけれど、ただ、流行が終わった物質群を入手するのは困難であり、頭の痛い所なのである。
科学というのは、知識が確立して進んでいくような印象もあるけれども、現実の立場にいると、知識が確立して進んでいくと言うよりは、手詰まりになって、他の流行がはじまって、他の分野に移っていく(で、その分野でそれなりに新しい知見が得られる)ことの方が多いような印象がある。
で、その中でF田先生の発表は、個人的にツボにはまっていた。思わず、「そうですよね、まだまだ分からないことあるし、やるべきことありますよね」と思っていたのだけれど、ただ、流行が終わった物質群を入手するのは困難であり、頭の痛い所なのである。
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